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理事長の「2017年 年頭所感」を掲載しました

2017.01.06

                         ☆☆☆  2017年「年頭所感」 ☆☆☆

   11角忠洋           

  島根県電機商業組合 
       理事長 角 忠洋


   あけましておめでとうございます。

   2016年は日本の歴史ある大手家電メーカー2社の家電事業が海外資本の傘下となるなど、家電業界にとって大きな節目の年となりました。 海外のみならず国内においても、韓国・中国 といった海外メーカーの低価格製品に押されている家電市場、マーケティング戦略の見直し等、日本家電復活に向けた体制づくりが急がれます。
   国内経済は2012年12月からの“アベノミクス”政策により景気回復の兆しが見えてきたかに思えますが、地方への浸透はまだまだ遅れており、個人消費増には直結していないのが現状です。
   また、アベノミクス第2ステージとして発表された「新たな3本の矢」では、希望を生み出す強い経済を目指し、女性や高齢者、障害者の雇用拡大や地方創生を本格化するとされています。高齢化率の高い島根県においては、高齢者の消費拡大が景気低迷脱却への重要な鍵になると考えています。2017年はこの「新たな3本の矢」が経済成長の推進力となり、地方経済の景気回復に繋がることを期待します。

   当組合の平成28年度事業として、島根県中小企業団体中央会の支援により「経営持続化ビジョン策定事業」を行っています。高齢化が進み日常生活困難者が増加することが予想される当県において、修理の出張サービスや商品購入の手助けサービスの必要性は今後増していくと思われます。高齢者・在宅患者宅の電気機器修理・点検等、住環境整備の支援に関するニーズを把握するため、当事業の一環として、県下の介護サービス事業所等に対してアンケート調査を実施しました。
   調査結果から、地域電器店との繋がりもまだまだあり、地域電器店ならではのサービス提供を期待されていることも確認することができました。
   エアコンの適正調整や照明器具の交換、電気製品の安全点検等、高齢者宅や在宅患者宅の環境整備のお手伝いは、在宅医療の面においても貢献できると考えます。また、地域電器店ならではの細やかなサービス提供は地域電器店のアピールにもなり、新規顧客の獲得も期待できます。
   今後はアンケート調査結果を踏まえた地域電器店ならではのサポート方法を探り、将来的には在宅介護・医療機関や地域包括支援センター等と連携し、専門的分野の生活支援サービスシステムの構築ができたらと考えています。

   一方、組合員の高齢化も年々進み、冷蔵庫・ドラム洗濯機等大型電気製品の搬入作業も大変になってきており、組合員間の協力体制づくりが必要となっています。協業化は難しい面もありますが、青年部を中心とした協業体制を確立したいと思っています。協業体制の確立は事業継承の端緒となり、延いては組合脱会者増への歯止めとなりうる有効手段の一つと考えます。

   この数年、メーカー取引きのない電器店への部品供給について全国電商連技術部会において検討を重ねてきましたが、全国家電流通協議会傘下6社のサービス部門において各県商組の組合員名簿を登録して一括管理することにより、取引きのない電器店への部品供給が可能となりました。
   本年4月からは、パナソニックが取引きのない電器店への卸価格での部品供給サービスを開始し、今後、他メーカーも対応の方向で検討されています。
   当組合も組合員名簿の登録を既に済ませており、組合員であれば受注可能となりますが、組合員であるメリットを確保するため、半期に一度、脱会者の名簿削除のメンテナンスを実施します。

  本年も組合事業へのご協力をよろしくお願いいたします。